サズを習いに新宿に通い始めてもう、1年近くになる。
毎度毎度ただ家と教室を往復するだけでは能がない… ということで、今日は玉川上水の跡をたどってみることに。
新宿駅南口を出てすぐの西新宿の交差点は、いつ来ても人、人、人。
人で溢れかえる交差点をほんの一本奥に入ったところから玉川上水の跡が始まる。葵通りと名付けられたその道はゆるくうねっていて、たしかに川っぽい。
葵橋跡の標柱。
葵通りの終点。
全労済会館前が微妙な形の五叉路になっていて、通り沿いの低い雑居ビルと相まって、非常にそそられる。
しかし写真に撮ってみると五叉路の奥行き感が全然出ていない…
文化学園前の玉川上水のモニュメント。
広々とした歩道の端に2列の並木。この間を水が流れていたのかな。
突然現れた勿来橋跡の標柱。
周りを見回しても、ここに橋があったことがまったく想像できない。
勿来橋跡を過ぎると、極小三角ビルが。
いやいやいや… この八百屋さん、端っこはほとんど人間ひとり分の幅しかない。
八百屋さんの裏を並木をたどっていくと、天神橋跡に出た。
ふと甲州街道のほうを見やると、銀杏の大木が枝を伸ばしている。銀杏に誘われるように近づくと、背の低い鳥居に「天満宮」の額が掲げられていた。猫の額ほどの土地にちいさな祠があって、鳥居の前では3階建のビルくらいはあろうかという銀杏の樹をバックに自撮りしようとしてカメラと苦闘している青年がいた。
レッスン時間が迫っていたのでここで一旦中断して甲州街道沿いを元の方向に戻る。
甲州街道沿い。
通りの向こうに、三階建ての濃茶色のビル。
左側には10階建のビル。右側は建設中。何階建のビルができるのか知らないが、このちいさなビルがなにやら健気に思えてくる。
先ほどの極小三角ビルの八百屋さん。
もしかしてもう営業していないのかも。
レッスンは散々だった。
今日は次々と弦が切れて、ほとんど弦の交換と調弦だけで終わってしまった。あの弦が切れる音ときたら、軽くトラウマになりそうだ。
こんな日もあるんだなあ、と思いつつ、天神橋跡から玉川上水跡を辿りはじめる。
夕暮れの公園。
女の子たちが高い声で喋りながらブランコを漕いでいる。
上水跡の通りは桜並木が続いている。
閑散とした土の道。
季節になったらまた来よう、けど桜の時期にはここも花見の人たちでいっぱいになるのかもしれない、などと考えていると、ふいに竹の茂みが目の前の空を覆った。お寺さんだ。
高層ビルと高速道路とお寺と。
新宿にはこんな取り合わせの場所もあるのか。
西参道の信号からお寺を振り返る。
お寺の向こうには都庁がそびえていた。
西参道の信号を渡ってしばらく歩いていたら。
こんどは本当に橋らしい橋の跡が。
テンションが上がる。
三字橋、か。
三字ってどういう意味なんだろう。
三字橋を過ぎてすぐ、中央環状線の高架が目の前の空を横切って、左手のほうに流れ下っている。
巨大な構造物はあまり好きではないけれど、こうやって見上げるとただただ感心してしまう。
環状線下を走る山手通りを渡って、三字橋を振り返る。
さて、続きを歩くか。
前方に柵? と思ったら。
これも橋の跡。伊東小橋。
次第に、地下を走る京王線の音がカタンカタンと大きく聞こえるようになってきた。
夕方だからなのか、犬を散歩させている人がちらほら増えて、かわいいなあ、と気を取られているうちに初台駅入口に到着。
駅前の改正橋。
うーん? なにを改正したんですかね…
玉川上水跡はまだまだ続くけれど、そろそろ日没時刻なので今日はここで打ち止め。
この先は次回レッスンの後に持ち越しとしよう。
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