多摩川大橋と矢口の渡商店街

新年の歩き初めはどこにしようか考えていて、ふいに多摩川を見たくなった。
自転車ではじめて多摩川大橋まで行って、緩く湾曲する多摩川を眼前にしたときの感動は忘れられない。
急にその気になったのはいいけれど、自転車で行くにはまだまだ寒く、交通量の多い第二京浜を走るのも怖かった。
ということで、電車で最寄りの矢口渡駅へ。

矢口渡駅。

矢口の渡商店街。
お囃子の音に引かれて近づいてみると、これからイベントがあるらしく、人が集まっている。自分もちょっと足を止める。
なにが始まるのかな… と思っていたら。

獅子舞!

こんな近くで見たのは初めてかも。
小さい子がお獅子を怖がって大泣きしているのも、ありがちな光景だけどほほえましい。
せっかくなので自分もお獅子に頭を噛んでもらって厄ばらい。

獅子舞のすぐ隣では餅つきも。
いいタイミングだったなあ… 
顔がついほころんでしまう。

振る舞われた甘酒をいただきながら商店街を歩く。
空を横切る飛行機雲。

商店街を抜けると、多摩川大橋まではすぐだった。
冬枯れの土手。
けれど川は相変わらず、吸い込まれそうなほどの青さ。しばらく橋のたもとにたたずんで、多摩川の流れを堪能する。

振り返ると、丹沢のむこう、薄水色の空にうっすらと、でもはっきりと富士山が見えた。
帰りはどこを歩こうか考えていなかったけれど、これで決まり。
左前方に見える富士山につられるようにして、多摩川沿いのサイクリングロードを延々と丸子橋まで歩いた。


青く澄んだ空と、流れゆく川と、遠い山並みと。
自分にはこのうえない新年のごちそうだった。




東京寫眞帖

東京風景。 昭和の名残、ときどき現代。

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